あなたにしかできないことがある
『めざめのもりのいちだいじ』ふくざわ ゆみこ
●あらすじ
雪が溶け始める頃、ちいさなやまね君がおもてに出ると、はるの匂いがしてうれしくなり、もりへかけだします。
すると大変。ミツバチさんの家が傾いて、今にも崖に落ちそうです。家の中には卵やあかちゃんがいます。
そこで、森で一番力がある熊くんを呼びに行きますが、眠ったまま。
「はるだよ、あかるいよ」と窓を開けても「こんなに寒いはるなんてあるもんか」とまるくなってしまいます。
一度起こすのを諦め、春のしるしを探しにいきますが、なかなか持っていくのにちょうど良いものは見つかりません。そんな様子を動物の仲間が見ていて、熊くん抜きで、みんなでミツバチの家をひっぱりますが、びくともしません。
もう一度、みんなでくまさんを起こしに行き、無事に呑気で食いしん坊なくまさんが起きて、ミツバチの家は助かります。
●読んでみて
一生懸命、ミツバチのためにくまさんを起こそうと試行錯誤するやまね君。その様子に気づいてくれて、集まってきて協力してくれる仲間たち。
森で一番力持ちで頼りにされるくまさん。そして恩返しをするミツバチ。
みんなが自分に出来ることを精一杯協力するお話。